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コメント:リザ、黒幕説。

「裏窓」は、「殺人事件を扱ったミステリ映画」ではないんじゃないか、と思った。
まず、すごく単純素朴な感想として。

向かいのアパートに主人公のジェフが“見出した”殺人事件、
これは実際には起こっていたと言えるのだろうか?

夫婦間の諍い、であるとか、妻失踪後ののこぎりや大きな包丁、生存して本当に旅行しているなら「絶対に女として置いて行くはずがない」宝石類、ハンドバッグ、それから結婚指輪。

状況証拠としては確かにそうなのかもしれないけども、でも、殺しがあった、って断定できる決定的証拠って・・・提示されていない気がする。

こうなるともう、ミステリ映画としての体をなしてないんじゃないかということで、
…いや、駄作!とか言いたいんじゃ、断じてなくて。
むしろ、ミステリを原作としていながら、ミステリ映画として観る事事態が適していない映画、といことにこそ、このヒッチコックの「裏窓」の魅力ってあるんじゃないかと思う。







 仕組まれたかもしれないミステリー

――窓というスクリーン、ジェフという観客、そしてリザという女優、あるいは監督



見目麗しく育ちもいい、誰もが憧れるお嬢様・リザに結婚を迫られても、報道カメラマンとしての職に誇りを持っている主人公・ジェフは、二人の世界観の違いをまくしたててその申し出に応じない、というトンチンカンな男。
そんな彼は、映画のプロローグでもエピローグでも、汗を掻きつつ車椅子で寝ているんだけど、そんな姿を思い出すにつけ、彼には何にもほんとのことは見えていなかったんじゃないかと思えてしまう。

ジェフが見つけた(と思い込む)殺人事件にリザが同意し、二人で真実を突き止めようと奔走することで、二人の仲は急速に進展していくのだけれど、
つまり、この“殺人事件”は、二人の結婚へのステップとして利用されるのだけど、
・・・どうなんだろ。

リザ、ほんとは、殺人事件なんかあってもなくてもどっちでも良かったんじゃないかな。
というか、上手くいきそうにないジェフとの関係を前進させるために、裏窓の向こうに、ジェフのための、二人の未来のための、“殺人事件”を創り上げたんじゃないかな。


最初に事故で折ったのとは別のほうの足も“殺人犯”に折られ、両足の自由を奪われてアパートの一室に閉じ込められたままのジェフは、最後もリザに欺かれたまま(リザ、ジェフが寝たのを確認してからヒマラヤ探検記をファッション雑誌に持ち替えてるし)目を閉じて終わるわけで、
なんだか、どうもこのリザ、怪しいぞ、と私は思ってしまったのでありました。


骨折によって仕事が出来ない現状、気の進まない結婚話、そんなものからの逃避行為として、わたしたち観客が映画館に足を運び、スクリーンに別の人生を見ようとするように、ジェフは裏窓からそれぞれの部屋の中を覗き見、そして恐らく、自分の感情を正当化するような“不仲の夫婦”に着目、そしてそこに“妻殺し”を見てしまったのだろう、という推測は、そう的を外れてはいないと思うのですが、
そのままジェフを、スクリーンとしての“窓”の“こっち側”の人間、つまり観客の立場に身をおく登場人物なのだとするならば。

それならば、そんなジェフの“思惑”に加担して、ジェフが望むような物語を運び、かつジェフが予想だにしなかった、犯人の家、つまり窓というスクリーンの中に入り込み、犯人との格闘を繰り広げるということをしてのけることで、結婚からの逃避としての覗き見を、望ましい、積極的・行動的な結婚相手の発見というポジティヴな内容に纏め上げたリザは、少なくとも、ジェフという“観客”に対しての、スクリーンの“向こう側”、すなわち、俳優、あるいは監督、もしくは映画そのものを、もしかしたら体現しているのかもしれないのであり。

なんかごちゃごちゃしてて自分でもよく分かんないのですが。
リザって、多分、見ようによっては、ヒッチコックみたいな曲者なのかもよ、という。

そう思うと、リザが、まずジェフに忍び寄る影として登場するシーン、なかなか示唆的に思えてきたり。



つまりね、ハートを盗まれてしまったのですよ。
リザに扮するグレイス・ケリーに。

単なる一登場人物、しかもあんな動けないトンチンカン男にただただベタ惚れしてる役なんかに留まらせておくべき人材じゃないんじゃねぇかと。

グレイス・ケリー、ほんと、美しいですね。
びっくりした。

結局、美人に弱い私な訳なのですが。




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